いま、40代が「韓国カルチャー」にハマる理由とは？検証してみた！

40代はどうして「韓国カルチャー」に惹きつけられてしまうのか？もはやブームという言葉だけでは片付けられない存在。その魅力を紐解くと見えてくる生き方さえも変えてしまうパワーがありました。初めましての4名が〝韓国〟というワードだけで白熱トーク!

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韓国カルチャーは私たちの〝人生〟です

＜中＞俳優黒田福美さん
韓国韓方啓蒙の大先輩。2024年10月に「大韓医師協会広報大使」を委嘱される。著書に『韓方案内』。

＜右上＞フリーランスTVプロデューサー荒木千尋さん
韓ドラで仕事の幅が広がった！韓国語能力試験4級合格。今は6級取得のため渡韓時には現地の人に話しかけるのが日課。

＜左上＞ヒステリックグラマープレス原口亜樹さん
韓流舞台は全網羅! ファッション業界随一の韓国通で幅広い人脈を持つ。舞台は年間80回以上観る強者。

＜下＞スタイリスト竹村はま子さん
韓ドラファッションは次なるトレンド！忙しい時も入浴中に韓ドラを視聴。財閥ファッションや最新の流行も欠かさずチェック。

黒田さん
ロス五輪前年の１９８３年にバレーボール選手であるカン・マンスさんの凜とした姿に魅了されたのが韓国に触れた最初のきっかけ。当時は情報もないし、まだまわりの誰も感心なかった時代でした。

原口さん
そんな時代から！私は２０００年頃、西欧のカルチャーが一番イケてると思っていた時代に近所に韓国の方が越してきて、両親がその方から借りた韓ドラ「秋の童話」のビデオを観てウォンビンさんのファンになって。そこからKｰPOP第1次世代のg.o.dにハマりました。その後、ドラマや映画を経由して、舞台にはまりました。

荒木さん
私は人ではなく食とお酒がきっかけ（笑）。２００３年に初めて食べたカンジャンケジャンと百歳酒が忘れられなくて、２０１８年に友達と再訪。帰国後、韓ドラと韓国語に夢中に。

竹村さん
沼ですね（笑）。でもどんなに疲れていても帰れば韓ドラが待ってると思うとモチベーションが上がる。世界観の作り込みが卓越してるし、その役の特徴を最大限に投影するファッションに仕上げるから、より魅了される。好きな服を着る芯のある女性像がキラキラして見えて真似する女性が多いのも納得します。

原口さん
確かに、舞台もチケットでさえ世界感があるし、出演者に会えたりもする。没入させるのがうまい！

荒木さん
好きが高じて韓国語試験のために１カ月に１４５時間学んだのですが、こんなに頑張れた自分にも驚いたし、自分の大きな財産だと思っています。

黒田さん
私もね、当時は役者の私が韓国を伝える活動をすることに大反対されていたの。それなのになぜここまで力を注げたのかというと日本と韓国の架け橋になることが私の役割なんだと。そのためには国を知らないと語れないし、現地の言葉で直に聞いて自分なりに咀嚼して伝えないと伝わらない。だから韓国の言語も歴史も必死に勉強したの。

荒木さん
その甲斐あって私は新たな世界が広がったんです。「愛の不時着」「マイディアミスター」などの韓ドラの絵コンテ作家カンスクさんの日本の展示会でご本人にお会いできて「あなたと仕事がしたい!!」と韓国語で話しかけたことがきっかけで交流を持てた。

竹村さん
すごい！そんな奇跡が！

荒木さん
韓ドラって1カットずつ絵コンテがあるんです。今日イラストを持参しましたが、絵や人が放つ力を目の当たりにして、何かできるかもと、新しい仕事の夢もできたんです。

黒田さん
新しい道が切り拓かれたのね。私の活動も最初は受け入れてもらえなかったけれど、ソウル五輪を前に需要が増えていって。２００２年FIFAワールドカップ日本組織委員会の理事就任を機に韓国をさらに知るため、拙著『ソウルの達人』の改訂版のための取材も兼ねてハンナムドンに1年半在住したの。不思議なことに、ひとつモノにすると次の道がまたできているんです。伝えるべきものが目の前に現れる。

原口さん
それが今、韓国韓方なんですね。

黒田さん
“韓方”という看板をたびたび目にして、韓医学の専門性を知って、これは伝えたいと。まずは自分を実験台にするつもりで取り入れました。これはもう天命だと思っているの。

竹村さん
だからそんなに肌がおキレイなんですね！

黒田さん
自分に課せられた使命に動かされている人生なのだけれど、役者としての評価に固執することなく生きられるようにもなった。人としてひとつの軸だけでなくＸ軸とＹ軸ができて人生観も変わりましたよ。

荒木さん
わかります！私も今の自分の仕事の枠とはまた別の幅を持っていたい。それが今の私には韓国。語学は裏切らないと思って学んでいます。

原口さん
人生観も変わりますよね。「韓国好き」というだけで距離が近くなったり、こうしてジャンルの違う方々と出会うことも増えて。世界が格段に広がっている気がします。

竹村さん
こんなにも私たち世代に影響力がある韓国ってほんとにすごい……。大人は日々の忙しさで何かに夢中になったりすることが少なくなってるし胸が熱くなるようなこともそうそうないけれど、韓国のカルチャーやエンタメに触れて、ワクワクしたり号泣したり感情を揺さぶられる。それにスピード感もあるから目が離せない。だから夢中になるのかもしれないですね。