ファンシーショップで文具を買っていたあのころ、トレンディドラマにドキドキしたあのころ、テレビの前で声を殺して歌番組をカセットに録音したあのころ……。あの時代に戻ってワクワクした幸せな気持ちになりませんか？

昭和的ガーリー文化研究所ゆかしなもん所長が語る「懐かしさ」の癒し効果とは ？

アルバムを開くように「自分の居場所」に還れる

日本が元気だったあのころ。流行が目まぐるしく通り過ぎた昭和から平成の時代。そのころ過ごした少女時代の懐かしい日々をふと振り返るとほっこりすることってありませんか？　そんな時代をこよなく愛する人にとってメンター的存在であるゆかしなもん所長にお話をお聞きしました！
「少女の時代って誰にでもあって、少女でいることだけに専念できた時期でしたよね。大人になった今、仕事や子育て、家族のことなど自分以外のことに関わる立場となりましたが、楽しいことだけを考えていた少女時代の自分の身の回りにあったものを今見ると、タイムスリップしたかのように一気にあのころの自分の居場所に戻れるんですよね。そして、自分の思い出のアイテムが誰かの思い出でもあったりして、ママ友と盛り上がることもしばしばです（笑）。今回の心のベストテンを皆さんと共有して、あのころの思い出に癒される機会になってくれたら私もうれしいです」

ゆかしなもん所長 PROFILE

ゆかしなもんさん：1975年生まれ。’70～’80年代の昭和ガーリーカルチャーを懐古＆発信する「昭和的ガーリー文化研究所」所長。同名の武露愚（ブログ）や著書『’80sガーリーデザインコレクション』（グラフィック社）も人気。一児の母。
Twitter @showateki_girly
Instagram @yukacinnamon

心のベストテン

1.ファンシーグッズ　ファンシーショップは夢見る少女の社交場
2.少女マンガ　恋愛もギャグも流行もすべて教えてくれた
3.オサムグッズ　時代を超えても感じる新鮮さが魅力
4.アイドル　大映ドラマからローラースケートまで
5.SAILORS　夕方5時に憧れていたあのユニフォーム
6.純喫茶　もはや喫茶店という名のテーマパーク
7.︐80＆︐90年代海外映画・ドラマ　記憶に残る主題歌や憧れた数々の名シーン
8.カセット・レコード・ゲーム　なぜか恥ずかしくて答えにくい初めて買ったもの
9.懐かし系お菓子　味覚も視覚も記憶に残るお菓子が満載
10.タレントグッズ　竹下通りの一時代を築いた数々の商品

ベスト10の中から、いくつかピックアップして、ゆかしなもん所長のコメント付きでご紹介します！

【PICK UP①】恋と友情のバイブル「少女マンガ」

あなたはどっちでした？「りぼん派」「なかよし派」

 

「恋愛、友情、人生の教科書は少女漫画。『なかよし』『りぼん』『ちゃお』『少女フレンド』『ひとみ』など、少女漫画雑誌群雄割拠の時代。クラスでは『なかよし』と『りぼん』派が多数。付録も楽しみの一つでした」（ゆかしなもんさん）

【PICK UP②】パッケージも今となっては新鮮「懐かし系お菓子」

「『ハンコください‼』や『エブリバーガー』などファンシー＆ポップなお菓子が流行。そして今見てもどこかときめく『宝石箱』アイス♡ 当時のCMはアイドルが多数出演していて、それも楽しみの一つでしたね」（ゆかしなもんさん）

【PICK UP③】大映ドラマからジャニーズ映画まで「アイドル」

「アイドル黄金時代。歌番組、運動会、水泳大会、ドッキリなどにワクワクしました。光GENJIのいつの日かの再結成を見届けるまでは死ねません！『 スチュワーデス物語』の口で手袋を外す衝撃シーンは未だに真似してます（笑）」（ゆかしなもんさん）

【PICK UP④】カルチャーに憧れてキュン♡「’80＆’90年代海外映画・ドラマ」

「映画史に残る名作がザクザク公開された時代。『E.T.』『グーニーズ』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』などハリウッド映画の最新技術に衝撃でした。ドラマでは海外の洒落たライフスタイルに留学を夢見る人も多かった気が」（ゆかしなもんさん）

※価格表記のないものはほぼ所長（一部編集部）私物です。

Mart2021年5月号
OSAMU GOODSから純喫茶まで、レトロさにときめく「懐かしさ」って、癒しです!　より

撮影／山下忠之、中林 香、宮川 久　取材・文／加藤文惠　イラスト／イトガ マユミ　編集／桜井奈央子　構成／富田夏子